ソーダ石灰ガラスの熱的性質

ソーダ石灰ガラスの熱的性質

ソーダ石灰ガラスの熱的性質 ひずみ点:粘性流動が事実上起こらずこれ以下ではガラスの歪が除去できない

徐冷点 :内部歪が15分で除去される温度

転移点 :過冷却液体(固体)からガラス状態に変わる温度

軟化点 :自重で曲がる温度

項目代表値
ひずみ点~505℃
徐冷点~545℃
転移点~550℃
軟化点~730℃

転移温度の測定 屈伏点:力を与えると変形する温度

転移点:熱処理条件により変化

転移温度 転移点

ソーダ石灰ガラスの一般的性質

ソーダ石灰ガラスの一般的性質

屈折率 屈折率 光がある物質から別の物質に入った時に光の方向が変わる現象=屈折

変化の度合い=屈折率

真空に対する屈折率=絶対屈折率

ガラスベンジン水晶ダイヤモンド
1.521.331.501.542.42

反射率 反射率(%)=(反射光量/入射光量)X100
6㎜透明ガラスの反射率=約7.9%

これは垂直入射に対してであり、斜め入射では反射率は増大する。
入射角が60度より大きいと反射率が高くなり、光が透過しにくくなる。

比熱 1gの物質を1℃上昇させるに必要な熱量(カロリー)を比熱と呼ぶ。(単位:cal/g℃)

ガラス花崗岩アルミレキサン(ポリカーボ)
0.200.110.200.220.26~0.281.00

軟化温度 軟化温度とは決められた粘性係数になる温度を言う

0.55㎜~0.75㎜の均一直径を持った23.5㎝の長さのガラスファイバーを、
その上部10㎝を約5℃/分で温度上昇させた場合、
自重で1㎜/分の速さで伸びる温度

10 7.5(10の7.5乗)ポイズ
通常のガラス=720~730℃

熱伝導率 断面積が1㎡、長さが1mの棒を仮定。
その両端の温度差が1℃の時、1時間に流れる熱量。(単位:kcal/m・hr・℃)

ガラスアルミゴム
0.68190410.33

線膨張係数 長さがL㎝の物質の温度が1℃上昇して長さがΔL㎝膨張する時に
線膨張係数(線膨張率)αはA=(ΔL/L)/℃で表される。

伸びる量=線膨張係数×温度変化×元の長さ(単位:X10 -6/℃)
ガラスレキサンアルミ木材
8.5~9682316115~8

比重 物質1立方センチ(㎝3)の水の重さを1とした時、各物質の重さを比重と呼ぶ。

ガラスダイヤモンドレキサン松・杉
約2.57.93.51.20.5
単板ガラスの重量
板厚(mm)356810121519
kg/㎡約7約12約15約20約25約30約37約47

硬さ(モース氏硬度) 材料の硬さを表す方法には、ビッカース硬度、ロックウエル硬度、ブリネル硬度、ショアー硬度など。
ガラスの場合はモース硬さで表します。

モース硬度材料
1滑石
2石こう
3方解石
4ホタル石
5リン灰石
6正長石
7石英
8トパーズ(紅玉)
9鋼玉
10ダイヤモンド
ガラスは約6度(5と6の間)

ヤング率 ヤング率とは縦弾性係数ともいい材料の伸びやすさ、あるいは縮みやすさを示す。
たわみ計算、応力計算に使用される。

(単位:GPa)
ガラスダイヤモンドコンクリートレキサン
71.62061,000302.3
鋼はプラスチックの約100倍、ガラスの約3倍

ポアソン比 力を加えた方向の物の変形の程度と、力と直角方向の変形の割合をポアソン比と言う。

たわみ計算や応力計算に必要。

ガラスのポアソン比は約0.23です