ガラスの強度および破壊

ガラスの強度および破壊

ガラスの強度 ぜい性破壊
ぜい性破壊の特長
①強度の測定値はバラツキが大きい
 形状、表面の傷、熱処理不良等で変動する
②多くは表面から破壊する
③引張応力によって破壊する

ガラスの強度=破壊した時の表面の引張応力

理論強度と実用強度 [理論強度]引張方向の原子間距離(20Å)から 1×104MPa

[実用強度]1×102MPa ➡ 理論強度の1/100程度

[グリフィスの理論]ガラス表面に微細な欠点 ➡ 引張応力下の応力集中による破壊と仮定
          試料サイズの大きいものほど強度が低い ➡ グリフィスクラックの確率
          1960年代
          フッ酸処理によって表面層を十分取り除いた試料
          1×103MPa

衝撃破壊 落球破壊:1,040±10gの鋼球を落下させ、平均破壊高さを落球強度と呼ぶ。

応力分布 落球強度の低いもの
破砕パターン(A)
落球強度の低いものは粗い破砕模様
落球強度の高いもの
破砕パターン(B)
落球強度の高いものは細かい破砕模様

ガラスの割れる面 薄板と厚板の違い

薄板 厚板

曲げ強度 4点曲げ強度測定治具 [EN-1288-3-2000準拠]

magesokutei.jpg 曲げ強度測定

4点曲げ試験
4点曲げ試験
破砕パターン
破砕パターン

面内強度[同心円法] 同心円負荷曲げ試験の概念図

mennnaikyodo 面内強度測定

同心円曲げ試験
同心円曲げ試験
破砕パターン
破砕パターン

熱衝撃強度 7㎝角の試料を0℃の水中に落下

ガラス種類板厚(mm)急冷強さ(温度差℃)
0%破壊100%破壊
フロート3
5
80
60
120
100
強化ガラス5
8
12
170
170
150
220
220
200
強化ガラスはフロートガラスに比べて2~3倍の強度を持っている。

素板の平均強度 motoitakyodo

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