課題解決事例 駅のホーム

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【ドアメーカー×鉄道ホーム改修】
化学強化ガラスの薄型化で設置コスト抑制と安全性を両立。ホーム内の見通しを向上させた化学強化ガラス
背景

多くの人々が利用する鉄道駅において、乗客の転落防止やホーム上の安全性向上を目的とした大規模なホームドア(可動式ホーム柵)改修工事が各地で進められている。 インフラ工事の一環として駅ホームのドア設計・製造を担うドアメーカーの設計チームにおいても、より安全性と機能性に優れたホームドアシステムの開発が求められていた。 ホームドアの導入は事故防止に大きな効果を発揮する一方で、ドア設置によるホームの狭小化や、視界の遮断に伴う駅員の安全確認の難しさ、改修工事全体の費用高騰といった課題が存在し、これらをクリアする設計提案が強く求められていた。

課題
視覚的な安全性の追求と、設置スペース・工事費用の高騰という制約の壁

駅ホームのドア改修プロジェクトにおいて、ドアメーカーで設計を担当するS氏は、ホーム全体の安全性をさらに高める新たなドア構造の検討を進めていました。 「従来の金属パネルを中心としたドア構造では、ホーム上の混雑状況や乗客の動向を駅員が遠くから視認しにくく、死角が発生しやすいという課題がありました。そこで、ドア部に透明なガラスを採用することでホーム内の見通しを良くし、駅員からの安全確認をより確実に行えるようにしたいと考えたのです。」(ドアメーカー設計担当 S氏) しかし、具体的な設計検討を進める中で、構造面およびコスト面での大きな問題に直面することになりました。 「駅ホームという過酷な環境下で安全に使用するため、従来のガラス(熱強化ガラス等)を採用しようとすると、必要な強度を保つために5mm程度の厚みが必要となります。しかし、ガラスに厚みが出ると重量が大きく増し、それを支えて設置補強するための枠体や部材も大型化せざるを得ません。結果として、限られたホーム上のスペースを大きく圧迫してしまう上、補強部材の増加や工事の長期化によって設置費用が大幅に高騰してしまうことが判明しました。また、多くの乗客が行き交う場所だからこそ、万が一のガラス破損によるお客様の怪我のリスクをどう抑えるかという点も、 鉄道事業者から深く心配されていました。」(S氏)

課題のポイント
① ホーム内の見通しを確保して駅員の安全確認を容易にするため、ホームドアへのガラス採用を実現したい
② 従来の厚手ガラスでは補強部材が大型化し、設置スペースの圧迫と改修費用の大幅な高騰が生じてしまう
③ 大勢の乗客が行き交う駅ホームにおいて、ガラス破損によるお客様の怪我のリスクを徹底的に低減したい
解決
解決のポイント
① 三芝硝材の化学強化ガラスにより、従来5mm必要だったガラスの厚みを3mmへ劇的に薄型化
② 薄型・軽量化によって設置補強部材のコンパクト化を可能にし、ホーム改修にかかるトータル費用を削減
③ 自然破損を起こさない化学強化ガラスの特性により、破損事故やお客さまの怪我のリスクを極限までカット
「3mm厚」への薄型化がもたらした、補強部材の削減と高次元の安全性

構造の大型化と費用の高騰、安全性の懸念という課題に直面したS氏は、高度なガラス加工技術と豊富な知見を持つ三芝硝材株式会社へ相談を持ちかけました。そこで提案されたのが、圧倒的な強度と薄型化を兼ね備えた「化学強化ガラス」の活用でした。

「三芝硝材さんからご提案いただいたのは、特殊な化学処理によって表面に強力な応力層を形成した化学強化ガラスでした。この技術を用いることで、従来のガラスで必要とされていた5mmの厚みを、強度を維持したままわずか3mmにまで薄型化できるという画期的な提案でした。」(S氏)

この「3mmへの薄型化」は、ホームドアの設計・施工プロセスにおいて大きなブレイクスルーをもたらしました。 「ガラスの薄型化に伴いドア自体の重量が大幅に軽量化されたことで、ドアを支え設置補強するための部材やフレームを非常にコンパクトに収めることが可能になりました。ホーム上の貴重な歩行スペースを圧迫することなく設置できるようになった上、大型部材が不要となったことでホーム改修全体の費用削減にも大きく寄与しました。さらに、化学強化ガラスは自然破損を起こさないため、乗客の皆様に対する怪我のリスクを最小限に抑えられるという、インフラ設備として極めて重要な安全性も確保できました。」(S氏)

三芝硝材の化学強化ガラスを採用して完成した新たなホームドアは、対象駅の改修工事にて順調に施工・導入されました。ガラス仕様のドアが設置されたことでホーム内の見通しが飛躍的に向上し、「ホーム全体の安全確認がスムーズに行えるようになった」と現場の駅員からも非常に高い評価を獲得しています。 デザイン性・施工性・安全性をすべて高次元でクリアした今回の成功を受け、S氏が所属するドアメーカーでは、今後予定されている他の駅ホーム改修プロジェクトにおいても、三芝硝材の化学強化ガラスの採用を前提とした計画を進行させています。

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化学強化ガラス(サンケミカル)は、硝酸カリウム浴によるイオン交換処理によってガラス表面に高い圧縮応力層を形成する特殊強化ガラスです。熱強化ガラスよりも高い表面強度を有し、自然破損のリスクが低く、薄板化にも対応できるため、高い意匠性と安全性が求められる建築用途に適しています。